看護師の求人倍率

平成24年に全国の看護職員の就労支援を行っているナースセンターが行った調査で、看護師の求人倍率が3倍を超えたという発表がありました。求人倍率とは、仕事を探している人一人当たり、何件の求人があるかを示す単位で、求人倍率1.0を超えると仕事を探している人の数よりも求人数が多いということを表します。つまり、この看護師の求人倍率が3倍を越えたということは、仕事を探している看護師1人に付き3件以上の求人があることになります。簡単に考えると自分ひとりに3件も求人が来るのなら、選ぶことが出来ていいのではないかとも考えられますが、そうでもありません。それだけ看護師が不足しているという証明でもあるのです。看護師の資格を持っていても看護師として働いていない潜在看護師は、50万人以上いるといわれています。
潜在看護師の数が膨れ上がった原因として、看護師に対する復職支援制度が足りないということもあげられます。潜在看護師の多くは、結婚や出産を機に看護の現場を離れた人達です。そのため、雇用者側が安定して仕事が出来る「常勤」を求めているのに対し、求職者側は、家事や子育てなどの事情などから日勤や非常勤の職を求めています。結局、折り合いが逢わないのが現状です。そのままの現状であれば、そのうち看護師の求人倍率はもっとあがっていくことでしょう。
潜在看護師の数が問題視されている今、少しずつ支援制度が見直されてきてはいるようです。託児所の設置や、短時間社員制度を取り入れているところもあります。潜在看護師に対する復職支援制度を充実させることが、求人倍率を正常化させることにつながるのです。

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